第6回船橋市・ヘイワード市 姉妹都市オンライン交流
実施日 | 2021年12月4日 |
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ゲスト | (船橋市) 澤井さん・篠田さん、 (ヘイワード市) ハゲットさん・ソーンヒルさん |
役職 | 船橋市商工会議所、ヘイワード市 |
基調講演テーマ | 両市の商工会議所の紹介とコロナ対応 |
船橋市と米国ヘイワード市の第6回姉妹都市、友好のオンライン交流会が12月4日(土)40人余の参加で開催された。
両市は1986年に姉妹都市提携し、両市の商工会議所間でも1987年に姉妹会議所の提携をした。今回の交流では、両市の商工会議所の活動を中心に紹介し合った。世界的に2年以上も続くコロナ禍への対応が、関心の中心でもあった。
まず、船橋商工会議所会頭 篠田好造さんが船橋の商工業について紹介した。
船橋市は都心に近く、交通の利便を備えている。今から600年程前の室町時代時代にはすでに船橋の地で市が開かれていたことが知られている。現在人口も64万5千人に増えて豊かな文化や産業を持つ都市に成長している。
専務理事 澤井誠治さんは、船橋市の商工の現状について、コロナ禍で2年に及ぶ厳しい期間を過ごした。国、県、市からの助成金や有形無形の援助に助けられた。
商工会議所もコロナ禍を乗り切るために窓口相談は7,200以上の事業所と実施した。金融融資の相談は666事業所で5億2千万円程の融資申し込みを受けている。各種助成金の申請支援は数えきれない程に実施中である、
商工会議所青年部では、新型コロナウィルスの影響を受けて、売り上げが大きく減っている飲食店の支援のために「Take Out ふなばし」WEBサイトを開設し、船橋市は「#食べよう船橋」キャンペーンをWEBやSNSで発信している。
これによって多くの飲食店が売り上げを少なからず確保できたことも紹介した。
景気が悪い中で、コロナ禍が加わり、小規模の事業者に影響が大きく、商店街は空き店舗が増加した。
後継者不足も大きな要因になっている。問題解決のために、「船橋ハッピー=創業スクール」を開催したり、商店街の活性化のイベントを開催するなど、県や市の補助金を利用して賑わいを取り戻し、活性化のお手伝いをしている。
米国ヘイワード市からは、商工会議所会長のキム・ハゲット(Kim Huggett)さんがヘイワード市の現在の姿を話した。
COVID-19の影響を大きく受けた。商工会議所管内でも400以上の事業者がやめていった。解雇も相次いだ。会議所の役割も必要なものとそうでないものを判断し、見直された。コロナ禍の悪循環で、様々な差別も出てしまった。アジア系、黒人、ヒスパニック系の人たちも差別に苦しんだ。対応のためにSNSなどを活用して、差別をなくするように訴え、対応しているリーダーたちの努力を紹介し、栄誉をたたえた。ホテル業界も危機状態で、生き残りに必死であった。コストコなどは「必要不可欠の業種」と認定された。
商工会議所は会報を150回以上も発行した。融資、補助金、助成金、企業の生き残り術などの情報を提供し続けた。会議所として、リーダーシップヘイワード(=専門家育成プログラム)を31年間続けているが、今回は対面とオンラインで実施した。
生き残り模索の中で、
(1)無料の新型コロナウィルス検査、ワクチン接種、安全対策を推進した。
(2)街を活気つけるために繁華街でストリートパーティを実施。
(3)市役所前広場では伝統のマリアッチ祭を開催。
(4)2020年には繁華街のために会議所による年末景品セールスキャンペーンを開始。
(5)市内全域の事業所へのギフトカード提供など経済発展プログラムの推進など。
これらの対策を経て2021年には支援を受けた起業家たちによる新規事業の立ち上げ成功が多数報告されている。
デレル・ソーンヒル(Derrell Thornhill)さんが、コロナで職を失った人の復職の状態について質問に答えてくれた。
現在仕事は十分にある。復職に躊躇する人が多くいることが問題になっている。
休職中は補償金が支払われる。新しい職場に対する不安もあるかも知れないし、復職にはワクチン接種が義務化されており、ワクチン接種の不安も大きいようだと。
雇用側からは、人が代わって仕事の練度が問題とも。
船橋の澤井さんも仕事はあるが、仕事復帰に躊躇する人が多い。
同じ問題を抱えていてむずかしい状況に対応中であると。